ここでは、我々が現在行っているエコツーリズムの研究について紹介します。

 

エコツーリズムとは??

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エコツーリズムの重要性・機能

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研究の目的

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フィールド・マンナイ島について

 私たちは現在、タイ国ラヨーン県にあるマンナイ島(地図参照)を中心とした地域において研究を進めています。マンナイ島にはタイ国が管理するウミガメ保護ステーションが設置されており、ウミガメの生物学的研究および保護に関する研究を行っています。マンナイ島へは自由に出入りすることが可能なことから、ウミガメ保護センターの見学やきれいで透き通った海でのスイミングやダイビングを目的に、たくさんの観光客が訪れています。現在、観光客は年間約7000人にものぼり、年々増え続けています。このようなマンナイ島であるからこそ、私たちはかけがえのない環境の弱さ・大切さを教え、広めていく場として適切であると考えています。

 私たちはこのマンナイ島周辺地域において、エコツーリズムが展開できるかどうかの可能性を見極めようとしています。そのためには、エコツーリズムという概念を取り入れた際に、それに関わる人々が皆納得してエコツーリズムに賛同してくれるかどうかを調査する必要があります。私たちはエコツーリズムに関わる人々の環境意識・社会意識・エコツーリズムに対する関心・態度を、アンケートという手法を用いて調査しています。

 マンナイ島はバンコクから東へ約200km。ラヨーン県、メー・ピン岬の約6kmの沖合いに浮かぶ無人島です。車・バスで約4時間ほど走り、そこからボート・小型船に乗って約25分で到着します。ラヨーン県の海岸には長くきれいな砂浜がのび、ホテルやレストランが立ち並ぶタイ国内では有数のリゾート地です。観光客の人々はそのような海岸や透きとおった海に惹かれ、集まってくるのでしょう。マンナイ島はそのようなきれいな海に浮かんでいます。

 

前回の観光客と地元住民に対するアンケート予備調査の紹介

 私たちは、2002年の111517日にマンナイ島を訪れる観光客とマンナイ島周辺に住む地元住民のみなさんにアンケート予備調査を行いました。その調査の模様について紹介したいと思います。

 

・ 旅行客へのアンケート調査

 サンプルとして、全体で39人(タイ人28人・外国人11人)のマンナイ島旅行者にアンケート調査を行いました。調査票はタイ語版・英語版の2つ用意し、特に回答者の要望がない限りは、それを手渡し回答者に記入してもらう形態で実施しました。アンケート所要時間は1人当たり約10分ほどです。実際には3日間で8グループ約150人が来島していたのですが、予備調査のためサンプルを幅広く、属性の偏りがないように抽出するために規模によってサンプルを各グループ3〜9人としました。アンケート結果は現在解析中です。

   
 タイ人観光客(左・下)がアンケートに協力してくれている様子です。真ん中にいる調査員(黄色のシャツの女性)が調査票を確認しています。奥の方では、別の観光客がやしの木にネットを張ってバレーボールを楽しんでいます。
 スイミングから帰ってきたばかりのところを捕まえて、アンケートに協力していただきました。タイ人の人たちは服を着たまま泳ぎに行くようです。日本とは違う光景ですね。お楽しみ中のところ申し訳ありませんでした。
 マンナイ島を一通り見回った後、砂浜で昼食をとる旅行客です。彼らにもアンケートに協力していただきました。右側の人たちはタイ人で、左側の外国人たちはなんとアイルランドからやってきていました。タイは世界中で人気のある国なんですね。

       地元住民へのアンケート調査

 サンプルとして、全体で47人の地域住民にアンケート調査を実施しました。マンナイ島周辺の地域社会は主に漁師が生活している漁村地域、ホテル・旅行会社・レストラン・屋台が並ぶ海浜地域、多くの人々が生活する市街地の3つに大別されます(地図参照)。そこで、3つの区域に出向き、それぞれでアンケート調査を行いました。アンケート所要時間は1人当たり約10分ほどでした。アンケート結果は現在解析中です。

 このあたりに住む漁師さんです。漁を終えて、みなで集まってゲームをして楽しんでいます。将棋やチェスに似たゲームでした。  そんな漁師さんたちにもアンケートに協力していただきました。彼らは字を書くことができなかったので、調査員が代筆です。さすがは漁師さん!海のことに詳しく、ウミガメのことについてもよくご存知でした。
 海浜地域でホテルを経営している老夫婦です。すぐ近くに海があるのにも関わらず、今まで生でウミガメを見たことがないそうです。環境をきれいに残したいといっておられました。
 マンナイ島へも旅行客を送り出しているツアー会社「バリ」の職員の女性です。「エコツアーは宣伝しているばかりなので、私も行ってみたい。」とおしゃってました。エコツーリズムの考え方は、TVなどを通してタイ国でも広まっているようです。

 

本研究及びエコツーリズムに関するご意見・ご質問は

okuyama@bre.soc.i.kyoto-u.ac.jp

まで。

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